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# どうなる? 岡山県 <伊原木県政>2期目開始 少子高齢化に課題など? 問われる成果

どうなる? 岡山県 <伊原木県政>2期目開始 少子高齢化に課題など? 問われる成果

岡山<伊原木県政>2期目開始 少子高齢化に課題 問われる成果

10月の知事選で再選された伊原木隆太知事の2期目の任期が12日、始まる。「県政に民間の発想を」と老舗百貨店・天満屋の社長から転身した1期目は、教育再生や産業振興に注力し、安定した県政運営を見せた。しかし、少子化や中山間地の過疎・高齢化など県内に課題は山積する。1期目の経験を生かしながら、いかに更なる成果を示せるかが問われる。

 教育では、全国学力・学習状況調査(学力テスト)での「全国10位以内」の目標達成こそ遠いが、2012年から全国でワースト1位だった19歳以下の非行率を改善。産業面では、企業誘致を積極的に主導し、14、15年度には49社の誘致に成功。この2年で新規立地による企業の投資額は約1100億円に上るなど、それぞれ一定の成果を上げた。

 だが、女性1人が生涯に産む子どもの数を示す「合計特殊出生率」の昨年の県の値は1・49。全国平均の1・46は上回るものの、全都道府県で唯一前年からの伸びがなく、中四国9県では最も低い。県は19年に1・61にする目標を掲げるが、13-15年の3年間はほぼ横ばいだ。少子化対策の一環で昨年開設した「おかやま出会い・結婚サポートセンター」は5年間で150組の結婚成立を目指すが、9月現在、成立はわずか3組にとどまる。

 15年の国勢調査で県内の人口は前回調査(10年)から2万3751人減った一方、65歳以上の高齢者は増加した。小規模・高齢化集落は増え続け、中山間部の住民からは「各集落の現状にあった細かな支援を」との切実な声も上がる。

 県は既に伊原木県政2期目を見据え、来年度から4年間の県政の指針となる「新晴れの国おかやま生き活(い)きプラン(仮称)」の策定に着手し、今月にも素案を公表する。教育と産業振興を大きな柱に残しつつも、少子化や人口減少などにも対応する内容になる見通しだ。

 伊原木知事は2期目について、「今回の方がいろいろな仕事に取り組みやすい環境だ。成果、実績を出す」と強調している。
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岡山県知事選 2陣営が最後の訴え

 任期満了に伴う岡山県知事選は23日投票される。立候補している無所属現職で再選を目指す伊原木隆太氏(50)、同新人で共産党県委員会書記長の植本完治氏(57)の両陣営は舌戦最終日の22日、有権者の多い岡山、倉敷市を中心に活動。支持拡大へ「あと1票」を求めてラストスパートをかけた。 伊原木氏は鳥取県中部で21日に発生した地震対応で公務。陣営は倉敷市で最終日の出発式を兼ねた街頭演説を行い、奈美夫人が「主人には岡山をもっと元気にしたいという熱い思いがある。最後までお支えください」と呼び掛けた。 選挙カーには推薦する自民党の県関係衆院議員や県議らが同行し、商店街や住宅地の路地まで選挙カーを乗り入れ、スポット演説を重ねた。 植本氏は岡山市北区から遊説をスタート。街頭から鳥取で起きた地震被災者にお見舞いの言葉を述べ、「貧困と格差をなくし、県民に冷たい今の県政に福祉の心を取り戻す。競争と管理の教育を転換する」と訴えて選挙カーで出発した。 岡山市中心部の住宅地を細かく巡り、通行量の多い道路沿いや住宅団地付近で演説。推薦する共産党県議や支援する労組の幹部らもマイクを握った。 投票は県内790カ所で行われ、岡山、倉敷市と早島町は一部を除き午前7時?午後8時、その他の24市町村は原則午前7時?午後6時。30市区町村ごとに午後8時15分から順次、即日開票される。県議会岡山市北区・加賀郡選挙区の補欠選挙(欠員1)も投開票される。

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岡山<選挙>知事選/県議補選 県政継続か、刷新か 


任期満了に伴う知事選は23日、投開票される。いずれも無所属で現職の伊原木隆太氏(50)=自民、民進、公明推薦=と新人で市民団体代表の植本完治氏(57)=共産推薦=が立候補し、県政の継続か刷新かを争点に選挙戦を展開している。

 伊原木氏は教育の再生と産業振興を最重要課題に掲げ、少年の非行率減少や企業誘致の成功など1期4年の実績を強調。「この二つを起点に好循環を作っていく」として改革の継続性を訴える。

 植本氏は福祉・教育・産業支援を公約に選挙戦を展開。重度障害者の医療費無料や正規教員の増加を訴え、「この4年間は冷たい県政だった。県民の命と暮らしを守っていきたい」と主張する。

 21日の地震を受け、伊原木氏は知事として指揮を執り、植本氏も状況を見極めながら、選挙戦最終日の22日を迎える。

 23日は午前7時-午後8時(一部地域を除く)に県内790カ所で投票され、即日開票される。

 一方、現職議員の死去に伴う県議補選北区・加賀郡選挙区(改選数1)も23日に投開票される。ともに無所属で、幼稚園理事の元職、若井達子氏(63)と市民団体代表の新人、大塚愛氏(42)が激しい争いを続けている。

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 ◇知事選立候補者(届け出順)

伊原木隆太(いばらぎ・りゅうた) 50 無現(1)

 教育再生実行会議有識者[歴]外資系コンサルティング会社員▽天満屋社長▽天満屋ストア会長▽県産業教育振興会常任理事▽岡山財務局モニター▽岡山市行財政改革大綱検討委員▽岡山大経営協議会委員▽東大=[自][民][公]

植本完治(うえもと・かんじ) 57 無新

 民主県政をつくるみんなの会代表委員▽共産党県委員会書記長[歴]津山民主商工会事務局次長▽民主青年同盟県委員長▽党岡山地区委員長▽下関市立大=[共]

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 ◆県議補選立候補者(届け出順)

 ◇岡山市北区・加賀郡(改選数1?2)

若井達子 63 無元(1)

 幼稚園理事▽病院職員[歴]岡山市議▽帝塚山学院大

大塚愛 42 無新

 市民団体代表▽大工▽小学校PTA役員▽岡山大

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大学生ら知事選投票を呼び掛け JR岡山駅東口広場

岡山<選挙>知事選 SNSやブログ駆使 2陣営政策アピール 「一人でも多くの有権者に」

岡山県 検証 伊原木県政 少子化 観光・移住 産業振興 教育再生・・・・

岡山 県政への抱負、知事選2候補に聞く

岡山 県知事選、23日に県民の審判

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岡山<選挙>知事選 SNSやブログ駆使 2陣営政策アピール 「一人でも多くの有権者に」

23日投開票の知事選は、インターネットを使った選挙活動が解禁されて初めての知事選だ。選挙戦も終盤に差しかかり、現職の伊原木隆太氏(50)と新人の植本完治氏(57)の両陣営は、一人でも多くの有権者に訴えを届けようと、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やブログを駆使してアピールを続けている。

 伊原木氏の陣営は、フェイスブックで積極的に街頭演説や有権者から話を聞いている様子を紹介する。前半は演説会の動画も載せたが、最後まで視聴する有権者は少ないと判断。写真中心に、その日の出来事などを簡潔に記した文章を添え、見やすさを心がける。

 陣営担当者は「一定の反響もあり、認知度や政策を浸透させる上で効果は出ている」と手応えを口にする。

 植本氏の陣営はブログなどで情報発信。ブログは告示後、毎日更新する。遊説中の写真や政策内容を、撮影した動画と合わせて配信するなど単調にならないよう工夫。1日約500-800人の閲覧があるといい、「次の県政お願いします」などのコメントも。

 陣営幹部は「特に若い世代に興味を持ってもらい、多くの人に投票に行ってもらえたら」と話す。

 ネット解禁後初の選挙となった2013年参院選で岡山選挙区の投票率は48・88%でその前の10年選挙から約8ポイント下がり、今夏の参院選も50・86%と伸び悩んだ。広い県内全域を対象とする選挙とはいえ、陣営からは「やはり街頭などで直接握手し、話をするのが一番」との声も聞こえる。

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岡山 県知事選、23日に県民の審判

任期満了に伴う岡山県知事選は23日投票、即日開票される。立候補しているのはいずれも無所属で、再選を目指す現職の伊原木隆太氏(50)と、新人で共産党県委員会書記長の植本完治氏(57)の2人。1期4年の現県政への評価を巡る17日間の舌戦に県民の審判が下る。 教育再生と産業振興を最重要課題に掲げて施策を展開する現県政の路線を継続するか、見直すかが争点。人口減少や少子高齢化の進展に加え、東京一極集中が加速する中で、地域をどう活性化させるか各候補の訴えも注目された。 舌戦で、伊原木氏は「教育再生に取り組み、少年非行率は半減した。学力も向上させる。産業を興し税収を増やし、医療や福祉、防災を充実させる」、植本氏は「有力企業中心でなく、地元の中小企業を支える施策を進める。競争と管理の教育から、子どもを大切にする教育へと転換する」などと訴えている。 自民、民進、公明の各党と日本維新の会の県組織は伊原木氏、共産党は植本氏をそれぞれ推薦している。 投票は県内790カ所で行われる。岡山、倉敷市と早島町は一部を除き午前7時-午後8時、その他の24市町村は原則午前7時-午後6時。30市区町村ごとに即日開票される。5日現在の有権者数は160万986人(男76万2701人、女83万8285人)。
検証 伊原木県政 少子化 観光・移住 産業振興 教育再生・・・・


検証 伊原木県政 少子化

■対応遅れ市町村先行



 戦後初の民間出身知事である伊原木隆太知事は、三つのキーワードを掲げて県政運営にあたってきた。



 顧客重視、コスト意識、そしてスピード感。



 9月8日の県議会の代表質問。知事には耳の痛い指摘が飛んだ。



 「スピード感に欠ける」



 1人の女性が生涯に産む子供の人数を示す合計特殊出生率。昨年、県は1・49で全国の都道府県で唯一伸びず、中四国で最下位に転落した。3年連続で横ばいだったのに、ようやく要因分析に本腰を入れた県の対応の遅さへの批判だった。



 5月にあった厚生労働省による昨年の出生率の公表を受け、担当課は国の交付金で1年がかりで要因を分析しようとしていた。



 知事は職員をこうせき立てたという。「今、自分たちの持っているリソース(資源)でやれ。しないんだったら僕がやるぞ」



 2週間ほど後、分析結果が出て、25~34歳の女性の結婚割合が県内では低いことが判明。知事は結婚支援事業の強化を打ち出した。



    ◇    ◇



 岡山市中心部の県産業会館3階。県が昨年8月に少子化対策の一つとして開設した「おかやま出会い・結婚サポートセンター」がある。



 センターによると、8月末までに相談に訪れたのは171人。プロフィルの登録者は64人で、ボランティアの「縁結びサポーター」が直感を頼りに男女を引き合わせる。これまで結婚が成立したのは3組。「5年で150組」の目標への道のりは長い。



 県は結婚支援の強化のため、希望者が自ら登録されたプロフィルを閲覧し、好みの人を選ぶマッチングシステムを新たに導入することを決めている。運用開始は来年度を予定する。



 愛媛県ではマッチングシステムを5年前に導入。昨年3月からは婚活履歴「ビッグデータ」を活用する運用を始め、成婚数は5年で600組を超えた。



 高知など他県でも「愛媛式」の導入が進む。今のところ、岡山が「愛媛式」を採用するかは未定だ。



 NPO法人全国地域結婚支援センター(東京)の板本洋子代表は「システムを導入すれば成婚数が増えるわけではない。先行する他県に学び、直接支援と環境づくりが必要だ」と話す。



    ◇    ◇



 県の対策が立ち遅れる中、市町村は独自対策を進める。



 奈義町は14年の合計特殊出生率が全国トップ級の2・81になった。出産祝い金(最大40万円)、高校生までの医療費無料など手厚い支援策が功を奏した形だ。



 結婚を機に3年前に倉敷市から移り、長男を産んだ女性(32)は、40歳未満の世帯対象の町営「若者賃貸住宅」に暮らす。一戸建てで家賃月5万円と格安だ。



 「小さい町だけど、子どもが多くて育てやすい」



 子どもの医療費について、県内9市町村が18歳(高校生)までの通院・入院を無料にしている。県の補助限度を超える部分は各市町村が「持ち出し」で実施している。



 県は政令指定都市の岡山市を除く市町村について、通院は就学前、入院は小学6年まで2分の1を負担している。ただ、中核市の倉敷市だけ6分の1。市によると、中核市がある33都道府県中、6分の1の負担は最低水準だという。



 8月下旬、ある会合で伊東香織・倉敷市長は、県の助成割合を2分の1に戻すよう求めた。ただ、08年に財政危機宣言を出した県の懐事情は厳しい。「大変、痛いところ。いろんな所にお願いして予算が組めるようになってきたのが現状で」。知事は返答に窮した。



 顧客重視、コスト意識、スピード感。その三つの共存は課題のままだ。



    ◇



 2012年、天満屋社長から転身した伊原木知事。10月6日告示の知事選を前に、4年間の県政運営を5回にわたって検証する。
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検証 伊原木県政 観光・移住


■効果頭打ち、発信岐路



 「全国47人の知事の中で、観光への力の入れ方は5本の指に入る」



 今月2日、都内のホテルで県が催した「晴れの国おかやま観光プレゼンテーション」。伊原木隆太知事は旅行会社の担当者ら約100人を前に胸を張った。



 県の観光関連予算を3年で3倍超に増やし、今年度は約12億円。「費用対効果の頭打ち感が出ていない。まだまだ増やす」と強気を崩さなかった。



 続く交流会に知事は法被姿で登場。乾杯の発声をすると、千屋牛やマスカットなど県の特産品に舌鼓を打つ各社の担当者に笑顔で声をかけて回った。



 旅行会社の担当者は「知事に気さくに直接頼まれたら、岡山の旅行商品を作ろうと思ってしまう」。空き時間にはアンテナショップの物産売り場にも立った。伊原木流のトップセールスを発揮した。



    ◇    ◇



 知事は情報発信の成果を計る指標に、県の「認知度」を用いる。移住を呼びかける動画で歌声を披露したり、学生服姿でお笑い芸人とコントをしたりと、認知度アップに向け、自ら先頭に立ってきた。



 2014年には、人気アニメ「妖怪ウォッチ」に登場する人気キャラクター「コマさん」の岡山弁のセリフを拝借した「もんげー(すごい)岡山!」のキャッチコピーを採用。動画などを多数発信し、SNSでの拡散を狙った。



 その効果もあってか、民間シンクタンク調査の県の認知度は13年の41位から15年は22位に上昇した。



 しかし、今年8月、「もんげー」に代え、従来使っていたコピー「晴れの国おかやま」を前面に出すと方針転換した。認知度はアップしたが、肝心の観光客や移住者の増加につながっていないのではないか。そう判断したためだ。



 就実大学の杉山慎策教授(ブランド戦略論)は「『もんげー』は補足説明が必要で、キャッチコピーとして完結していない。『晴れの国』は、果物など岡山の魅力を連想しやすい」と分析する。



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 県のまとめでは15年の県外からの観光客は852万人で前年を1・6%下回った。宿泊客も6・9%減の447万人で目標の年間500万人が遠のく。



 観光消費額も1・6%減で1581億円に下がり、こちらも目標の1600億円に届いていない。宿泊を伴わない「通過型」と言われる県内の観光産業の課題は解消されないままだ。



 一方の移住。県が27市町村から集計した15年度の移住者数は1854人で前年度より117人増えた。



 ただ、市町村別では、岡山市が14年度の1005人から15年度は588人で4割減。津山市は14年度は4人だったのが、15年度は126人に急増している。



 この大きすぎる変動は調査の精度の低さが原因だ。移住者数は市町村窓口に転入届を出す際のアンケートで把握する。県や両市によると、任意のアンケートのため、窓口の混雑状況や職員の協力度合いに回収率が左右され、正確な把握につながっていないという。



 地方移住者の調査で、岡山県が全国最多と昨年発表した明治大学の小田切徳美教授(地域ガバナンス論)は「田舎暮らしや起業など移住の理由はさまざま。実態を把握してこそ施策や地域づくりに反映できる。県や市町村には丁寧な調査が求められる」と指摘する。



 ふるさと回帰支援センター(東京)の移住希望地調査で、岡山は12年2位、13、14年3位、15年5位と年々順位を落としている。



 観光や移住をめぐる自治体間競争が激しさを増す中、県の情報発信は岐路に立っている。

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検証 伊原木県政 産業振興

■「仕事ない」嘆く中小



 倉敷市の水島臨海工業地帯にある県営工業団地「玉島ハーバーアイランド」。245ヘクタールの人工島には23企業が集中する。2年前、飼料製造販売や大豆油生産に関わる3社が、工場建設などに計270億円を投じる大型立地も決定。建設中の工場にはトラックが絶えず出入りしている。



 伊原木隆太知事は「県発展への好循環の源」として産業振興に力を入れてきた。経済が活性化すれば税収が増え、教育や福祉の財源が確保できる。雇用拡大によって若者の定住も見込める、と考えるからだ。



 その主軸が企業誘致だ。



 就任直後の2013年、工場の新増設に必要な環境アセスメントの対象となる造成面積を10ヘクタール以上から50ヘクタール以上と他県並みに緩和。排出ガスや排出水量も規制を緩めた。大規模立地補助金の対象業種も拡大し、空きが目立つ県北部の県営団地の補助率を最大20%上乗せするなど、企業が進出しやすい環境を整備した。



 その結果、景気回復の追い風もあり、14年度は24社、15年度は25社を新たに県内に誘致。うち計3社は県内に本社を移転した。14、15年度の2年間で誘致企業からの投資額は約1100億円にのぼり、約1500人の雇用を生んだ。



 さらに知事は昨年、交通利便性の高い県南内陸部に進出を希望する企業が多いことから、バブル崩壊で1994年から塩漬けになっていた岡山市北部の土地を開発することを決めた。この「空港南産業団地」(10ヘクタール)の事業費は約48億円(県40億円、市8億円)で2018年度に分譲を始める。



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 今年4月、三菱自動車の燃費不正問題が発覚し、軽自動車の大半を生産する水島製作所が生産停止。倉敷市や総社市などの下請け企業に飛び火した。



 三菱自動車関連が大半の県内の自動車製造業は年間7千億円の出荷額を誇る。県内の製造業全体の8・5%を占め、地域経済への影響は大きい。生産停止中、従業員の休業など雇用調整する関連企業が相次いだ。



 知事は「就任以来、一番悪いニュースだ」と嘆いた。発覚翌日には庁内で緊急対策会議を開き、融資や相談窓口の設置を進めた。三菱自本社や国土交通省、経済産業省などを回り、県内企業の窮状を訴えた。



 「まじめにもの作りをしていた、全く責任のない人たちが、突然ひどい目にあっている」



 下請け企業で作る協同組合「ウイングバレイ」の昼田真三理事長は「知事が自分の言葉で苦しい状況を伝えてくれた。素早い支援は心強かった」と話す。



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 積極的な支援を受ける大企業とは対照的なのが、県内の99%を占める中小規模の企業だ。



 岡山市南区の金属加工業「大内精機」。大内昭剛さん(76)は工場を一人で切り盛りする。1964年の東京五輪の直後に開業。当時依頼品がうずたかく積まれた作業台に、何も置かれていない日が続く。



 「このところ発注が少なく、半月は仕事がない状態だ」と言う大内さん。県が進める企業誘致について「外から企業が来ても仕事がまわって来ないと意味がない」とぼやく。



 約2千の小規模業者が加盟する県商工団体連合会の福木実事務局長には、知事の費用対効果を求める手法が過剰だと映る。



 「企業誘致の数は目に見えて分かりやすいが、現状が数字に出にくい零細企業を支える施策が必要だ」

 昨年6月に実施された県の施策に対する県民満足度調査。「競争力のある地元企業が育つ地域になっている」は前年を0・02ポイント下回る2・50点で、18項目のうち最低だった。



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検証 伊原木県政 教育再生1

■学力順位の目標「負担」



 倉敷市立茶屋町小学校の印刷室。午後の授業中、コピー機が吐き出す算数や理科の教材プリントを女性2人が手際よく仕分ける。手元には教員からの「依頼書」。枚数や用紙サイズが細かく指示されている。



 2人は教員の負担軽減のため、昨年度から導入された教師業務アシスタント。1日5時間、年35週間以内の勤務で、コピー取りやパソコンへのデータ入力、発表会の小物作りなどをこなす。



 忠田正校長は「大変助かる。教員がきめ細かな授業の準備ができ、子どもと向き合う時間ができている」。



 昨年度35校(予算3348万円)で始め、今年度は93校(同8610万円)に広げた。「小さな規模で成果を出し、拡充する」。そんな知事の経営者時代からの手法が反映されている。



 県は今年度、中学教員の負担が大きい運動部活動の支援員を新たに配置した。



 和気町立和気中学校では、教員OBの支援員が剣道部の指導を行い、試合の引率もする。顧問の浦壁尚子教諭(55)は剣道の経験がなく、「精神的な負担が減った。技術も心構えも教えてあげられなかったのが心苦しかった」と話す。



 生徒の提出課題の点検や授業の準備を部活後に持ち越すこともあったが、今はすべて終えてから部活に参加できるようになった。



 今年度44中学校に配置する予定が、2校で支援員が見つかっていない。拡大には人材確保が課題という。



    ◇    ◇



 知事は学校現場に「人」を多く配置し、教員の負担を減らす施策を打ち出してきた。だが、正規教員の割合が低いという課題は残ったままだ。



 文部科学省の調査では、2015年度の県内の公立小中学校の正規教員割合は88・7%。全国平均(93・1%)を下回り、都道府県別で4番目に低い。知事が就任した12年度(90・6%)以降は減り続けている。



 県教委によると、大量採用時代のベテラン教員の退職を非正規の講師などで補っていることが要因の一つ。正規教員の採用を急に増やすと、財政面の負担とともに、教員の質の低下を招く懸念があるという。



 一方、非正規の講師は1年ごとの雇用契約のため、継続的な指導が難しい。知事は「いい非正規がいるなら、必ずしも非正規比率が上がるのが悪とは言えない」との考えだ。



    ◇    ◇



 施策を担うのは県教委だが、知事は予算権限を握る。昨年度から総合教育会議で意見が言えるようになるなど、知事の価値観はより教育施策に反映されるようになった。



 「教育県岡山の復活」に向け、知事は毎年100億円超をつぎ込み、就任時に40位台だった全国学力調査の県の順位を10位以内にする目標を掲げる。



 今年は小6が25位に伸びた。だが、中3が依然41位にとどまるなど「復活」への道は遠い。13年から全国学力調査前の小5、中2に過去問を使ったテストを課すなど現場は対策に追われる。高すぎる目標に教員からは「精神的な負担が大きい」との声が上がる。



 お茶の水女子大の耳塚寛明教授(教育社会学)は「現場をやる気にさせる目標設定は他にある」とし、大阪府茨木市の例を挙げる。学力調査の平均正答率に加え、学力格差をなくすために高・低位層それぞれに目標を掲げる。学ぶ意欲や生活状況に数値目標を設定し、過去の自分たちの結果を上回ることを目指す。



 耳塚教授は「全国順位で学力の課題を明らかにするのは狭すぎる。学力は家庭の経済状況も影響する。多面的な分析をして、その結果を生かす施策が望ましい」と指摘する。



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検証 伊原木県政 教育再生

■学校に警官、懸念も



 学校に警察官がいる。県内の公立小中高校のうち、わずか24校だが、「教育県岡山の復活」を掲げる伊原木隆太知事が就任して一番変わった学校風景だ。



 9月下旬、県南部の中学校で制服姿の警察官2人が巡回していた。授業を抜け出したり、喫煙をしたりしている生徒がいないか、確認しているのだ。



 2人は県警少年課に2014年4月に設けられた「学校警察連絡室」(23人)に所属する。この中学校には週2日以上来て、2時間ほど校内を見回っている。警察官に気づいた生徒は、会釈をするなど慣れた様子だった。



 警察官の一人は「取り締まりではなく、粘り強い生徒との関わりから非行を未然に防ぎたい」。校長は「教員も警察からの助言で生徒指導の確認ができている」と効果を話す。



 万引きや傷害などで検挙・補導した刑法犯少年(10~19歳)の1千人あたりの割合を示す非行率で、県は2012年から3年連続で全国最悪を記録。教育現場からは「教員だけでは限界だ」との声が上がっていた。また、学力調査で上位の県は非行率も全国下位という相関もあり、「連絡室」発足へとつながった。



 見回り効果もあってか、12年に10・7人だった非行率は、昨年5・7人に減って全国最悪を脱した。



 一方、学校現場への「警察の介入」に懸念の声もある。少年非行に詳しい常磐大の諸沢英道元学長は「物事の善しあしを生徒が自分で判断できるように教えるのが学校。教員の負担が重いなら、生徒指導を補助する役割の人が必要だ」。



     ◇    ◇



 知事が教育再生への強い思いを込めた施策に「頑張る学校応援事業」がある。



 校内の問題行動や学力を改善した30の小中学校・校区を優良実践校に選び、現金100万円を配る。好事例を県内に広める狙いだが、各校とも「落ち着いた学習環境づくり」「家庭や地域との連携」といった似たような取り組みが並ぶ。



 14年度から始め、優良校の取り組みを発表会などを通じて広めているが、県教委の担当者は「優良校の取り組みを実際に採り入れた学校は把握していない」と明かす。



 玉野市教委は、あいまいな選考基準と現金を特定の学校に配る手法への疑問から優良校に選ばれても100万円を受け取らない方針を県教委に伝えている。



 その上で、市内の全7中学校区を2年続けて優良校に推薦しているが、選出がないのは県内15市のうち玉野市だけだ。



 県南部の中学校長は「経済的に苦しい家庭が多く、頑張っても成果の上がらない学校に100万円を交付したらいい」と提案する。



     ◇    ◇



 県のお墨付きにこだわらず、地道な取り組みを続ける学校も少なくない。



 倉敷市立味野中学校は、教科ごとの宿題と提出日を一覧にした「宿題ボード」を各クラスに掲げている。



 県内では家庭学習の時間が小学校より中学校で減る傾向がある。担任が宿題を出して翌日に提出させる小学校に対し、中学校は教科ごとの宿題で提出が次の授業のため、忘れがちになる。そんな「宿題ギャップ」を埋める工夫だ。



 赤崎哲也教頭は「提出状況の改善を感じている教員が多い。宿題を確実にこなすことで学力も自己管理力も向上すると期待したい」と話す。周辺校にも取り組みが広がっているという。



 任期中最後の県議会9月定例会。「伊原木カラー」を発揮した施策を問われた知事は「学校警察連絡室」と「頑張る学校応援事業」を挙げ、こう胸を張った。



 「行政の常識にとらわれない大胆な施策を進めてきた」


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■重点的施策、本気度疑う



 伊原木県政を5回にわたって検証する中、知事や職員の本気度を何度も疑った。結婚支援や子ども医療費での踏み込み不足、移住者数の精度に欠ける調査、頑張る学校応援事業では好事例の広がりを具体的に把握していなかった。



 どれも県が力を注いできた施策のはずなのに、だ。



 一方、私自身も改めて取材して問題点に気付き、最初から指摘できなかった未熟さも思い知らされた。

 伊原木知事は行政経験がない中、4年間を懸命に走りきったと思う。だが、県政が担う幅広い分野を、知事がつまびらかに知ることは難しい。



 だからこそ全職員に意識改革を迫るため、象徴的な分野で強い姿勢を示す必要があった。それには大胆な予算の選択と集中が必要だ。喫緊の課題である教育再生や少子化対策で、知事には思い切った施策をとってほしかった。



 県議の一人は「知事は職員の出してきた案への追認が多い」と指摘する。記者会見でも施策へのこだわりを問われると、前県政からの流れや職員の発案だった、などと明かすことがあった。



 実直な人柄はわかるが、言い訳にも聞こえた。たとえ職員の発案だとしても、組織の長は黙って責任を負うのが潔い。



 10月23日、4年間の伊原木県政への審判が下る。県民の評価と期待は投票率に表れるだろう。注目したい。
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風に吹かれて(Blowin’ In The Wind)

How many roads must a man walk down

Before you call him a man?

How many seas must a white dove sail 

Before she sleeps in the sand? 

How many times must the cannon bolls fly 

Betore they’re forever banned?

The answer, my friend, is blowin’ in the wind 

The answer is blowin’ in the wind  



How many years can a mountain exist

Before it’s washed to the sea? 

How many years some people exist

Before they’re allowed to be free? 

How many times a man turn his head 

Pretending he just doesn’t see? 

The answer, my friend, is blowin’ in the wind 

The answer is blowin’ in the wind  



How many times must a man look up

before he can see the sky? 

How many ears must one man have 

Before he can hear people cry? 

How many deaths will it take till he knows

That too many people have died? 

The answer, my friend, is blowin’ in the wind 

The answer is blowin’ in the wind


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「風に吹かれて」を日本語に・・・
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風に吹かれて(Blowin’ In The Wind)

人はどれ位の道を歩めば

人として認められるのか

白い鳩はどれ位海を乗り越えれば

砂浜で休むことができるのか

どれ位の砲弾が飛び交えば

永久に禁止されるのか

友よ答えは風に吹かれて

風に吹かれている



山は海に流されるまで

何年存在できるのか

人々は何年経てば

自由の身になれるのか

見ないふりをしながら

人はどれくらい顔を背けるのか

友よ答えは風に吹かれて

風に吹かれている



人はどれくらい見上げれば

空が見えるのか

人にはどれくらいの耳があれば

人々の悲しみが聞こえるのか

どれ位の人が死んだら

あまりにも多くの人が亡くなったと気づくのか

友よ答えは風に吹かれて

風に吹かれている

岡山<選挙>知事選候補者アンケート

(届け出順)

 知事選は23日の投開票に向け、現職の伊原木隆太氏(50)と、新人の植本完治氏(57)が舌戦を繰り広げている。毎日新聞は、2人に選挙の争点や政策についてアンケートで尋ねた。回答を3回に分けて紹介する。

 ◇伊原木隆太氏(50)

(1)県政の最大の課題は何だと考えますか。

 私が知事に就任する前、県の教育は非常事態とも言うべき状況でした。教育県復活を目指し、落ち着いた学習環境の確保や基礎学力の定着、規範意識の高揚が必要と考え、客観的根拠に基づいた効果的な施策の推進や、学校警察連絡室の設置など、学力向上と徳育推進に取り組んだ結果、小学生の学力向上や非行率の半減などの成果が現れてきています。しかし、いまだ道半ばで、将来を担う子どもたちのための教育の再生が県政の最大の課題と考えます。

 流れをさらに加速させ、子どもが学ぶ意義を実感し、社会の中で自分の役割を果たしながら自分らしい生き方を実現できるようキャリア教育の推進や、豊かな語学力やチャレンジ精神などを身に付け、さまざまな分野で主体的に活躍し、岡山の持続的発展に貢献するグローバル人材の育成にも取り組みます。

(2)今回の知事選の争点は何ですか。

 県政運営の基本的な進め方が争点と考えます。私は県民の幸せのため、「生き活(い)き岡山」の実現を目指し、教育の再生と産業の振興を、発展の好循環の元として推し進めるとともに、医療や福祉、子育て、防災、中山間地域活性化、環境、文化など、安心で豊かさが実感できる地域の創造にも全力で取り組んできました。その結果、さまざまな分野で成果が現れてきています。

 進むべき方向は間違っておらず、教育の再生と産業の振興が好循環の元という確信は、4年間の県政運営でますます強くなっています。この二つを好循環のエンジンとして、県内のあらゆる地域で、子どもから高齢者まで全ての県民が明るい笑顔で暮らす「生き活き岡山」を目指し、引き続き歩みを進めることが、県の発展、県民生活の充実のために必要であると考えます。

 ◇植本完治氏(57)

(1)県政の最大の課題は何だと考えますか。

 国民への負担増、社会保障の給付削減、低賃金・不安定雇用、地域経済の低迷など、国の悪い政治が県民生活にさまざまな悪影響を及ぼしています。県政は、国に対しても県民の立場で意見を述べることが重要ですが、今の県政には、その姿勢が見られないことが問題です。

 暮らし・福祉の分野では、県独自施策の充実が今ほど求められている時はありません。ところが、この4年間、新しい福祉施策はほとんどありません。教育の分野は、「全国学力テスト10位以内」を目標に競争をあおり、子どもたちを苦しめています。教育にもっとも必要な正規教諭は標準定数の8割台。産業施策は、「力のあるところ」を支援する偏った内容です。知事の肝入りで進められてきたこれらの施策には、県民の願いに沿った内容が見られないことも大きな問題です。

(2)今回の知事選の争点は何ですか。

 県民の命と暮らし最優先、県民に寄り添った県政にすることです。県民の立場で国にキッパリものを言い、県民の生命と暮らしを守る「防波堤」の役割を強めます。

 「三つの転換」で、県民が安心して暮らせる岡山にします。一つは、福祉・子育て施策の充実です。子ども医療費無料化対象年齢の拡大、障害者医療費助成の無料化、介護・医療の負担軽減などに取り組みます。二つ目は、一人ひとりの子どもを大切に、学ぶ喜びを大きくするよう教育条件を整えることです。正規教員の増員、少人数学級の拡充、給付制奨学金制度の創設などを進めます。三つ目は、地域に根差した産業振興策へ転換を進めます。住宅リフォーム助成制度、再生可能エネルギーの普及・開発支援、地産地消の推進など中小零細事業者や農林漁業をしっかり支援します。


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(届け出順)

 ◇伊原木隆太氏(50)

 (1)地域経済を活性化するための方策は。

 産業の振興を県政の最重要課題として取り組み、企業誘致で1400億円を超える投資と2600人を超える新規雇用を創出し、有効求人倍率も高水準が続くなど産業、雇用とも改善が進んでいます。また、三菱自動車の関連企業の支援にも引き続き取り組みます。今後、生産や雇用の誘発効果が期待できる企業の誘致をさらに推進し、中小企業の経営革新、グローバル化など新たな課題への対応、人材の確保・育成を積極的に支援し、企業の「稼ぐ力」を強化します。

 観光分野では、資源の発掘や体験型メニューの充実、受け入れ環境の整備を進め、岡山空港の国際路線の拡充や、近隣県などと連携しての魅力的なルートの設定、効果的なPRに取り組みます。農林水産業でも、ブランド化や生産基盤の整備を進めるなど、攻めと守りの両面から儲(もう)かる産業の確立に取り組みます。

 (2)人口減少へはどう対応しますか。

 「おかやま創生総合戦略」に基づき、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえることで出生率を向上させ、人口の自然減を抑制し、魅力ある仕事の創出や豊かな生活・教育環境の整備など住みやすく魅力ある地域づくりの推進、岡山の魅力や優位性の積極的発信によって人を呼び込み、社会増への転換を図ります。

 また、経済力の確保や地域の活力創出など、当面避けられない人口減少から生じる課題へも的確に対応するなど、市町村をはじめさまざまな主体と連携し対策を推し進めます。過疎地域については、住民自ら取り組む集落機能の維持・強化への支援や地域リーダーの育成、若者と地域をつなぐ取り組みなどにより、地域の活力創出を図るとともに、人口減少に歯止めをかけるため、岡山版小さな拠点である「生き活き拠点」の形成促進などに取り組みます。

 ◇植本完治氏(57)

 (1)地域経済を活性化するための方策は。

 大企業が儲かればやがては国民にも滴り落ちてくるとの考えで、大胆な金融・財政などの施策を行ったのがアベノミクスでした。労働者の賃金も上がらず、国民の負担は大きくなる中で、消費は冷え込んだままです。これでは景気も良くなるはずはありません。アベノミクスは「道半ば」でなく、失敗です。これと同様に、「大きなところ、力のあるところを支援する」としたのが岡山の産業振興策でした。いくら待っても県民には回ってきません。

 今、産業振興策の転換が必要です。地域に根差した産業、中小企業、地元の資源を活(い)かした事業などを思い切って支援することで地域再生につなげます。農林水産業の新規就業者への支援策を拡充し、再生可能エネルギー、地産地消などの取り組みを進め、地元を潤し、雇用を拡大する地域経済の好循環をつくります。

 (2)人口減少へはどう対応しますか。

 安心して子どもを産み育てるためには、安定した雇用と人間らしい働き方が不可欠。働くことと子育てが両立できる社会、子どもや子育てへの支援を強めます。長時間労働や、非正規雇用と低賃金化の是正、育児休業が取りやすい環境づくりに取り組みます。安全な出産に欠かせない妊婦健診の助成拡充、出産手当の拡充、子ども医療費の無料化対象年齢の拡大、認可保育園の増設支援などを進めます。学校給食無料化、私学助成増額、給付制奨学金制度創設で教育にかかる父母負担を軽減します。

 「周縁部」でも住み続けられるよう地域を活性化する産業施策に加え、生活支援を行います。介護の基盤整備、診療所や金融の窓口、地域交通の確保を支援し、学校の統廃合で遠距離通学となった高校生に通学費を助成、若者の定住を促進するため住宅の支援などを行います。


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<岡山は今>人口、観光客 県南に集中

 ◇格差加速 県北に危機感

 すすけたシャッターに、「テナント募集」の貼り紙が目立つ。県北最大の都市・津山市の中心市街地でさえ、日中の人通りはまばらだ。長年、書店を営んでいる春名武さん(78)は「30年ぐらい前までは、たくさんの学生が立ち読みしていた」と懐かしむ。

 2005年に周辺4町村と合併した当時、同市の人口は11万人を超えていた。現在は約10万人で、市の独自推計では20年に9万人台まで減る見通しだ。人口減に伴って活気も失われ、10年に11あった商店街は二つが解散してしまった。

 近隣の自治体も窮状は変わらず、〈南北格差〉は加速傾向にある。

 15年の国勢調査(速報値)によると、減少率の上位は新庄村や新見市など県北が上位を占めた。増えたのは岡山、倉敷、総社の3市と里庄町。特に岡山市と倉敷市への集中が進み、両市を合わせると県人口の6割を超える。

 津山市中心部で家具店を営み、市の空き店舗対策事業にも携わる末沢茂和さん(61)は「岡山や倉敷のベッドタウンになることが、県北に残された道だ」と主張する。しかし、それに欠かせない道路整備も、進捗しんちょく状況は芳しくない。

 津山市と岡山市の中心部を結ぶ国道53号はほとんどの区間が片側1車線で、片道2時間あまりかかる。国土交通省岡山国道事務所によると、津山市平福―美咲町打穴中(5・4キロ)のバイパス事業は用地買収の段階で、完成の見通しは流動的。バイパス整備を求める地域はほかにもあるが、実現のめどは立っていない。

 格差の問題は、観光面でも横たわっている。

 15年の県観光客動態調査(延べ人数)では、倉敷美観地区が4年連続トップの約350万人となり、蒜山高原が約250万人、岡山後楽園・岡山城周辺が約220万人と続く。桜の名所の鶴山公園(津山市)、約1200年の歴史を誇る湯郷温泉(美作市)もベスト10入りしたが、全国的な知名度は高いとは言えない。

 美作国観光連盟によると、特に東日本からの観光客に知られておらず、岡山や倉敷から直接、広島や山陰に向かうケースが多いという。県は南北の観光地を巡るモデルコースも紹介しているが、地元からは「周遊性を高める仕掛けが足りない」との指摘もあがる。

 人口減は、そんな県北の声を県政に届けるパイプも細くしている。

 昨年の県議選(定数55)では、倉敷市と早島町の選挙区は定数14だったが、津山市・苫田郡(4)と勝田郡(1)の選挙区が統合された上に、定数は1減の4となった。県北が地盤の県議の一人は「半数以上が県南の議員。こちらは広がった選挙区を回るのも大変で、県北の人の声はますます届きにくくなっている」と危機感を強める。
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<岡山は今> 技術生かす新産業創出

 ◇労働力確保が課題

 4月に発覚した三菱自動車の燃費不正問題。同社水島製作所(倉敷市)は、2か月半の一部生産停止に追い込まれた。

 製作所を頂点に部品メーカーが連なる自動車産業は、県内製造品出荷額の約5割を占める水島臨海工業地帯の代表格。日産の傘下に入ることが決まり、7月に生産を再開したものの、地域経済への影響は大きく、新たな産業創出の必要性を改めて浮き彫りにした。

 昨年始まった「医療機器開発プロモートおかやま」事業は、新しい産業の柱を作る動きの一つでもある。

 自動車部品加工や造船で培われた精密加工技術と、医大や医療機関が多い岡山の強みを生かし、成長産業である医療機器の開発を促進し、雇用創出にもつなげる。県は「医療産業クラスター(集積地)の形成を目指す」と青写真を描く。

 県産業振興財団(岡山市)が、異業種からの新規参入や製造に必要な認証取得などを支援。企業と県外の医療機器メーカーをつなぎ、県内の中小企業を中心に65社・団体が参加している。

 ストローの国内発祥の地とされる浅口市のストローメーカー「シバセ工業」も、その一つ。安価な輸入品の増加や少子化に伴って飲料用の需要が激減する中、医療や工業分野に力を入れる。

 昨年6月に同事業に加わり、展示会の出展や東京での営業に取り組み、販路を開拓。腹腔ふくくう鏡手術で体内にガーゼを挿入する容器や、耳鼻科の薬剤噴霧具のカバーなど、依頼主のニーズに細かく応える「少量多品種」に活路を見いだす。磯田拓也社長(56)は「ニッチ市場でトップブランドを確立したい」と意気込む。

 産業振興に欠かせない、もう一つの要素が労働力の確保だ。県内の有効求人倍率(8月時点)は全国3位の1・66倍。交通の利便性や自然災害が少ないとされる土地柄、県の優遇制度、景気回復による後押しなどもあり、2012年12月以降、企業進出は80社(8月末現在)に上る。一方、県企業誘致・投資促進課によると、進出見送りの理由に人材確保の懸念を挙げる声も聞かれるという。

 地元の中小企業も状況は同じ。シバセ工業は30年までに従業員数を現在の32人から100人に増やす計画で、学生のインターンシップも積極的に受け入れているが、採用には苦戦している。

 県内企業は、中小規模が9割強を占める。磯田社長は「新しいものを開発する技術と働く場が地元にないと、優秀な若者は県外に就職し、地方創生にはつながらない」と危惧。「ものづくりの魅力や現場を理解してもらえるよう、行政には中小企業でのインターンシップを後押ししてほしい」と訴えている。

 ◇水島臨海工業地帯 

石油化学や鉄鋼、自動車メーカーなどが集中する全国有数の重化学工業地帯。戦後、「農業県から工業県へ」を合言葉に造成された。2014年の工業統計調査によると、県内の製造品出荷額のうち52.8%を占める。245事業所があり、従業員数は全県の16.4%にあたる約2万3000人。

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<岡山は今>結婚・出産ためらう若者

 ◇出生率向上 市町村と連携を



 室内に元気な子どもの遊び声が響く。奈義町が運営する子育て支援施設「なぎチャイルドホーム」(奈義町豊沢)は日中、地域の親子に開放され、住民との交流企画なども催される。3歳と生後10か月の息子を連れて来た主婦大槻佳子さん(31)は、静岡県から移り住んだばかりだが、「地域の人もよく息子を見てくれ、子育てへの安心感がある」と笑顔を見せる。

 約30年前に8000人だった人口は現在6000人。人口維持の指標にもなる合計特殊出生率は2005年、1・41まで下がった。過疎債などで財源を捻出し、高校までの医療費無料化や町営住宅を整備。12年には「子育て応援宣言」を発表した。同出生率は14年、全国トップクラスに並ぶ2・81まで回復。町こども・長寿課の熊谷義隆課長は「いち早く施策を進め、宣言を出したことで住民の意識も変わった」と語る。

 一方、県全体は足踏みが続く。5月に発表された15年の数値は1・49で、3年連続の「現状維持」。他の都道府県は全て上昇しており、県議会では「原因は何か」「施策は適切なのか」と質問が相次いだ。

 県の分析によると、晩婚化で多産が減ったことが大きな要因。14年の県民意識調査では、未婚者(20~34歳)の6割が結婚を望むものの、7割は交際相手がいなかった。また県民の理想的な子ども数が平均2・73人なのに対し、予定数は同2・35人。「経済的負担」「仕事との両立」などに不安を抱える実態が浮き彫りになっている。

 県は昨年8月、「おかやま出会い・結婚サポートセンター」(岡山市北区)を開設。婚活イベントの情報提供や地域で出会い相談を行う「縁結びサポーター」を紹介しているが、成婚は3件(7日現在)にとどまる。緊縮財政の中、3人目以降の保育料軽減などのために今年度予算に助成金3億円を盛り込んだが、効果の判断はこれからだ。

 同センターへの新たなマッチングシステム導入などの改善計画もあるが、子ども医療費の追加助成や拠点整備など住民の直接サポートは本来、市町村の仕事。担当者は「まずは市町村ごとの多角的な分析を」と、言葉少ない。

 現在約191万人の県人口は、2030年に175万人まで減少するとの推計もある。対策は待ったなしで、結婚から子育てに至る環境整備は、その柱だ。内閣府の少子化対策を担当し、県立大教授だった増田雅暢氏は「県はインパクトのある施策を発し、出生率向上の足かせとなった若者の不安感を払拭すべきだ」と指摘。市町村との連携を強め、施策の選択と集中を進めるよう提言する。

 停滞の打開に、県が果たすべき役割は大きい。

             ◇

 23日の投開票に向け、現職と新人が争っている知事選。県が抱えている課題は何か、求められていることは何か。今を見つめた。

<合計特殊出生率> 女性が生涯に産む子どもの平均数の推計値で15~49歳の年齢別出生率を合計したもの。人口維持には2.07は必要とされる。15年の全国平均は1.46で、中国5県では最低だった。県は子育て支援の5か年計画最終年となる19年に、1.61の目標を掲げている。

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